「新たな幕明け」

「新たな幕明け」

内山 優子

 第29期社団戦が始まった。
 今年は、ねこまどタマチームの一員として出場する。ねこまどチームの結成から3期続けて主将を務めたあやは、今期2部の文化の旅企画チームへと移籍した。
娘は卒業したが、母は居座る。目指せ“お局様”。

(もぐもぐタイム)


 さて、初日の初戦、出場メンバー表の1枠には私の名前が書かれていた。
 亀の甲より年の功?年功序列で決められたのか、他に理由があったのか、本当の所は怖くて聞けていない。
 
 初戦の相手は、幕張本郷4チーム。大将席に座ったのは、キリッとした佇まいの少年。落ち着きと風格が漂う。


先手:幕張本郷4 後手:ねこまどタマ

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲4八銀 △4二飛 ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二銀 ▲5六歩 △3二銀 ▲5七銀 △4三銀 ▲7七角 △7一玉 ▲8八玉 △9四歩 ▲9八香 

〈第1図 21手目▲9八香まで〉

 先手居飛車対後手四間飛車。そして、先手は穴熊に囲うつもりらしい。むむむ。。。なけなしの知識で、藤井システムのような形を作ろうと試みる。

△7四歩 ▲9九玉 △7三桂 ▲6六歩 △6四歩 ▲8八銀 △6五歩 ▲8六角 △5二金左 ▲6五歩 △5四銀▲6四歩 △4五歩 ▲6八飛 △6五銀 ▲5五歩 △同角 ▲6五飛

〈第2図 39手目▲6五飛まで〉

 ズバッと飛車を切ってきた。これは相手が“すごく弱い”か、“すごく強い”かのどちらかだ。。。先の展開が全く読めないまま、とりあえずここは取る一手。

△同桂 ▲5六銀 △8八角成 ▲同玉 △5七桂成 ▲6三銀 △同銀 ▲同歩成 △同金 ▲6四銀

〈第3図 49手目▲6四銀まで〉

 感想戦で真っ先に指摘されたのが、この局面だった。ここで正しく受けていれば、まだこれからだったらしい。少年は、丁寧に、こうやったらどうかという手順を教えてくれた。

△2八飛 ▲5八歩 △8五銀 ▲6三銀成 △8六銀 ▲同歩 △5六成桂 ▲6四角△5五角 ▲同角 △同成桂 ▲6四角 △6六角 ▲7七銀 △9九銀 ▲同玉 △7七角成 ▲同桂 △8七銀 ▲8二銀 △同飛 ▲同角成 △同玉 ▲6四角 △9三玉 ▲8五桂 △8四玉 ▲7三角成 まで77手

〈投了図 77手目▲7三角成まで〉

 感想戦では、42手目△8八角成を「良い手でしたね」と褒めてもらえた。
 上位者が、相手の良かった手を一つでも探して「良かったですね」と言ってあげることはとても大事。次も頑張ろう、次こそは頑張ろう、と前を向く力になる。

 局後に分かったことだが、実はこの少年、全国大会での優勝経験者だった。本来ならば手合いが付くはずもないところを、今回対局出来たのは幸運だった。彼の今後の活躍に期待し、注目していきたいと思う。

 初日の結果は、ねこまど4勝0敗、ねこまどタマ3勝1敗。これ以上ない良いスタートだった。
 息切れせずに、最後まで。亀は歩くよ、ゆっくりと~

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