大人の部活動 - Tmt

今期から参加しているTmtと申します。ねこまど社団戦チームに参加して感じたことを書きます。

1.将棋仲間ができる


これまでは1人でふらっと将棋イベントに行って満足していました。イベントではよく見かける人がいるなーくらいで特に深い交流はなかったのですが、社団戦メンバーになってからは、イベントで会ったときに「身内」という感じで親しく話せるようになったのが良かったなと思っています。

大人になってからは利害関係や上下関係なしに親しくできる人を見つけることは、意外と難しいと思っているのですが、社団戦メンバーは将棋という「遊び」を純粋に楽しみ、チームの勝利という同じ目標に向かっている人たちなので、フラットに付き合えている気がします。また、ねこまど社団戦チームは大人になってから本格的に将棋を始めた人が多く、似たような境遇の人が多いため、その点でも過ごしやすいチームだと感じます。

少し個人的なことを書くと、多くの男の子は小学生の頃に将棋を一瞬やったことがあると思うのですが、そのほとんどが無敵囲いや棒銀がうまくいかなくて飽きたり、3手詰が解けない、父親に勝てなくて嫌になるなど、一過性のブームで辞めてしまったのではないかと思います。私もそのパターンだったのですが、数年前に第2期電王戦を見たことや藤井猛九段の序盤戦術における功績を知ったことなどをきっかけに、これはものすごく緻密で理論的に深いゲームなんじゃないかと気づいて、本格的にハマるようになりました。(大学生のころに将棋にハマっていれば、今頃もっと強かったんじゃ…と思うこともありますが、それはそれで将棋にハマりすぎて人生の方が詰んでいた気がするので結果オーライだったと思っています。)

2.社団戦は緊張する


団体戦ということもあって、対局の結果は自分だけのものではなく、少なからず責任が伴います。よって、普段のネット将棋なら見える手が見えないし、ノータイムで指すような手に慎重になります。

例えば、以下の局面は私のデビュー戦の初日第2節のものです(先手番が私)。普段なら何も考えずにノータイムで▲3四桂なのですが…、後手玉が絶対に詰んでいることを3万回確認していたら、ここで330秒も考えていたようです。(この対局はメンバーに記録を取っていただきました。)


結果的にデビュー戦で勝利を挙げられたので、その後はあまり緊張せずに対局できるようになりました。

3.自分の課題と向き合える


普段はネット将棋メインで指しているのですが、1局1局の重さが軽いので、勝利に執着しないというデメリットがあります。勝利に執着しないと、終盤が課題だなと思っていても特に何もしないのでなかなか改善しません。難しい局面をしっかり考えないので、特定の局面にどういうテーマがあるのかといったことにも気づけません。

私は「序盤有利にしてあとは流れで」といういい加減な棋風だったのですが、練習会や社団戦本番で勝ち切るまでの大変さや勝敗の責任を感じるようになってからは、普段の勉強の内容や質が変わってきた気がしています。

特に印象に残っているのは初日第4節の以下の局面です(後手番が私、先後逆向き)。後手が駒得かつ左辺制圧で優勢ですが、唯一残っている玉頭戦に持ち込むこの▲8四歩がいかにも嫌な手です。これが社団戦なのか、なかなか勝たせてくれない、と強く感じた一手です。


実戦は△同金▲8五歩と進み、ここで△7五桂とすれば良かったのですが、実際は強く△同金としてしまい、そこから一時は逆転模様の混戦に。

最後はトライ負け…ではなく、この△6二銀を見つけて結果は幸いしました。


4.最後に


団体戦であったり、本業と並行して取り組んだりというのは、まさに「大人の部活動」なんじゃないかなと思っています(※子供もいます)。
私は中学時代の部活は万年補欠で、大学のテニスサークルは一瞬で辞めたので、団体戦でみんなで勝利に向かって戦うというのは経験が少なく、すごく良いなと改めて感じているところです。

また、対戦相手の65歳の年配の方と楽しく感想戦をしたときなどは、なるほど確かにこれは老若男女等しく楽しめる競技じゃないかと思ったりしました。

以上、取留めもなく感想を述べましたが、残りの対局も頑張りたいと思います。

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